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【施工事例】キュービクル(高圧受変電設備)の更新工事で学んだリスク管理の重要性

株式会社sqced(サクシード)の取り組み

営業を止めずに進めるキュービクル更新工事

株式会社sqced(サクシード)が行った今回の案件は、高圧受変電設備(キュービクル)の更新工事でした。工事対象は商業施設であり、最大の条件は「営業を休止できない」という点です。

通常、キュービクルの更新工事では一時的な停電が発生します。しかし今回は営業を継続しながら作業を行う必要がありました。そのため、事前に仮設の高圧用発電機を準備し、綿密な施工計画を立てることが不可欠でした。

また、搬入経路や設置場所も限られていたため、施工前からお客様やステークホルダーと詳細な打ち合わせを重ね、安全かつ効率的に工事を進める準備を整えました。

突然のケーブル破損と停電事故

工事当日、仮設発電機の設置を完了し、本設設備との切替作業に入ろうとした瞬間、思わぬトラブルが発生しました。

既設の高圧ケーブルが経年劣化によって破断し、突発的に停電が起きたのです。この停電は店舗だけでなく、一部周辺地域にも影響を与える事態となりました。

しかし、事前に用意していた仮設発電機をすぐに稼働させることで、店舗の電力を確保し、営業を続けながら周辺への影響を短期間で回復することができました。キュービクル更新工事におけるリスク管理の重要性を改めて実感した瞬間でした。

耐用年数を超えた設備の危険性

今回の事故原因は、ケーブルの「シュリンクバック現象」でした。これは、長年の使用によって絶縁体が収縮し、性能が低下することで起きる劣化現象です。絶縁破壊が発生すると、大規模停電や火災につながる危険もあります。

高圧受変電設備やキュービクルは一見正常に見えても、耐用年数を過ぎた設備はいつ故障しても不思議ではありません。特にケーブルや絶縁部材は、目に見えない部分で劣化が進行しているため、定期点検や更新工事を計画的に行うことが極めて重要です。

参考事例:電気事故の事例(電気事業連合会)

計画的な更新が被害を最小化する

今回のお客様は、キュービクル更新の必要性を理解し、定期的な交換計画を立てていたため、突発事故にもかかわらず短期間で復旧が可能でした。

もし更新を先延ばしにしていたなら、営業停止や社会的信用の失墜といった大きな損害を招いていたでしょう。
「まだ使えるから大丈夫」と後回しにするのではなく、計画的な更新が企業活動を守るリスクマネジメントになるのです。

株式会社sqced(サクシード)の使命

当社は建築設備・電気設備の専門会社として、これまで数多くのキュービクル更新工事や高圧受変電設備の点検を手掛けてきました。

私たちの使命は、単に設備を更新することではなく、お客様の事業を止めないための最適な提案と安全施工を実現することです。

  • 仮設発電機を活用した営業継続可能な工事
  • 経年劣化リスクを踏まえた更新計画の提案
  • 更新後の定期点検による長期的な安全運用

これらを一貫して提供し、地域の安心・安全な電力供給を支えるのが、sqced(サクシード)の役割です。

まとめ

  • 商業施設のキュービクル更新工事において、営業を止めずに施工を実施。
  • 経年劣化による高圧ケーブルの破損で停電が発生するも、仮設発電機により迅速に復旧。
  • 耐用年数を超えた高圧受変電設備の更新は不可欠であり、計画的な交換が事故を防ぐ。
  • 株式会社sqced(サクシード)は、安心・安全を提供する設備工事のプロフェッショナルとして、今後も地域社会に貢献していく。

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